【サッカーをする子を持つ保護者へ】 ゴールデンエイジ について詳しく解説します

子供の発達と成長

こんにちは。ハッシです。今日はスキャモンの成長曲線とゴールデンエイジについて詳しく解説したいと思います。知らない方はもちろん、知っている方も再度勉強だと思って読んでくれると嬉しいです。

皆さんは、サッカーの指導現場において『ゴールデンエイジ』という言葉をよく耳にしませんか?ゴールデンエイジは『即座の習得が可能な時期』だといわれており、スキルを習得する為に最も効率的な成長段階の事を言います。
簡単に言えば・・・
『テクニックを身に着けたければこのゴールデンエイジに徹底的にテクニックを練習することで、飛躍的に技術が向上する!』という事です。
これはサッカーだけではなく、すべてのスポーツに通じる事実です。
ここまで言えば
「あーなんとなくわかる。」
「そのくらい知ってるよ。」
という人も多いとは思いますが、ではなぜ【ゴールデンエイジ】と呼ばれる期間があるのでしょうか?
その答えは、スキャモンの成長曲線に隠されています。

スキャモンの成長曲線

このグラフは、今から80年以上も前にスキャモン氏によって発表されたもので、子供たち成長を表す図となっています。

スキャモンの成長曲線

      出典 ・国立スポーツ科学センター

神経型発達期

神経系は最も早く大人と変わらないレベルにまで成長します。例えば、脳や脊髄、視覚器などの神経系や感覚器系の成長に一致する曲線で、細かな動作を獲得できる時期です。生後から一気に成長し、成長期にはほぼ100%出来上がります。

一般型発達期

身長や体重、筋肉の発達、骨の成長を示したものです。新生児期に一番発育し、次に思春期に発達します。心肺機能が発達し、大人に近づきます。

生殖型発達期

思春期になるまでほとんど発達がみられず、思春期になると第二次性徴が出現します。女子は9歳、男子は11歳ごろから始まります。女性は女性らしい、男性は男性らしい体形になっていきます。
女子が先に第二次性徴に入るため、10~13歳の間は女子の方が身長、体重、座高などが大きくなります。

リンパ型発達期

体を守るための免疫系の成長。
小さい頃は免疫が発達していなくて病気をしやすいですが、年齢を重ねるごとに免疫力は高まっていきます。
免疫力がピークに達する時期は思春期になります。思春期は、最も体が強くて回復力がある時期となります。
このときの免疫力は、成人期よりもはるかに高いです。
したがって、リンパ型の発育曲線は、思春期に最も高くなり、そこから徐々に下がっていく形となります。

 

ゴールデンエイジ

以上の内容は発達のおいて重要な事柄ですが、この中で最も大切な発達は神経型発達です。

一般型発達が伸びる時期は成長期です。この成長期に成人の90%が完成しています。

中でも9~12歳をゴールデンエイジといい、その前の時期(9歳まで)をプレゴールデンエイジ、あとの時期(13最頃~)をポストゴールデンエイジと呼んでいます。

プレゴールデンエイジの時期(8,9歳頃)は、敏捷性が高まるので、敏捷性に特化した練習や遊びを行うとその後の敏捷性(アジリティ)が大きく高まります。

また、ゴールデンエイジ(9歳~12歳まで)は即座の習得が可能な時期なので、ボールフィーリングを多く練習の中に取り入れてあげることが大切でしょう。

最後にポストゴールデンエイジ(13歳以降)は、一般型が急速に発達してくるので、フィジカル的な要素が強いメニュー設計が必要になってくるでしょう。

もちろん、個人差はあります。ただ、全体としてこのような発育段階があるので、その発育段階にそってメニューを組んであげることが非常に重要になってきます。

そこがわかっていない指導者の下についた子供が一番損をしてしまう事なので、必ず理解したうえで指導内容や声のかけ方を考えてあげてください。

 

各成長段階での指導内容

スキャモンの成長曲線やゴールデンエイジという時期がある事は以上の内容からも理解してもらえたかと思います。では、各成長段階でどのような指導を心がけるといいのでしょうか。

10歳まで「~U10」小学4年

・たくさんボールに触る
・サッカーの楽しさを知る
・サッカーに触れる
 

10歳~12歳まで「~U12」小学6年

・サッカー選手としての基礎を作る
・ボールフィーリングを高める
・止める蹴るの徹底
・ボールを意図的に動かせる
・状況を判断する判断力を
身に着ける
 

12歳~15歳まで「~U15」

・サッカーをさらに理解する
・技術や判断の精度を上げる
・プレーでの選択しを増やす
・心肺機能を上げる
 

15歳~18歳まで「~U18」

・サッカーという競技の深い理解
・自分のポジションにおける専門的な知識
・動きながらの質の高いプレー
・テクニカルでスピーディー
タフな選手
・個の力の発揮
・筋力や体幹などのフィジカル面の強化
各年代では以上のことに注意してメニューを組むべきです。
特に小学校の高学年からは、ただ楽しいだけのトレーニングでは選手をダメにしてしまうので、指導者がしっかりとした知識をもって指導にあたる必要があります。
指導者はその年代で必要な指導,正しい指導を行い、そして次の指導者に育成のバトンを渡していく事が一番大切です。時々、自分の年代以外の指導者をバカにしているようなことを言っている人を見かけますがそういう意識ではいけません。みんなで、「一人の選手を育成している」そういった意識がすごく大切なのです。
【U10】 サッカーの楽しさを知り、たくさんボールに触れる
【U12】 ボールフィーリングを徹底的に行い技術を磨く,判断力を身に着ける
【U15】 サッカーへの理解を深め、各技能(技術,判断,心肺機能)をさらに向上させる
【U18】 サッカーという競技を深く理解しポジションに対する専門的な知識をつける,筋力や体幹などのフィジカル面の強化

まとめ

         
スキャモンの成長曲線を理解することで、科学的に選手を育成させることができます。
また、スキャモンの成長曲線が理解できていれば、各年代で伸びる部分をしっかりと理解することができるのでその時期の指導者が迷う事は少なくなるはずです。
少なくとも、U15までに選手が完成する事はほぼありません。
そう考えたとき、われわれ育成年代の指導者は、目先の勝利よりもその選手の未来を考えた育成をするべきで、伸びる時期にしっかりと伸ばしてあげ、次の指導者を信じてバトンを渡していく必要があると思います。
そして、任された指導者はそこまでに関わってくれた指導者の気持ちを汲み取って、しっかりと大切に選手を育成していく事が必要です。
このように、目的を持った指導を行う事で選手の未来を明るく照らすのが指導者の役目であると私は思っています。そして、次の指導者に良いバトンを渡していき、それを受け取った指導者が同じように大切に次につないでいく事で、サッカーもしくは社会で活躍する選手を育てていくということが私たちの使命なのではないかと私は思っています。
現場からは以上です。

 

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