指導や教育を行う場合、手段として「コーティング」と「ティーチング」があると思うけど、どっちが大切なの?
とてもいい質問ですね!
結論から言うと、僕たちのように大人が子供に何かを指導する場合は「コーチング」の方が重要だと思います。
しかし、社会人が社員教育をする場合はどちらも大切だと思います!
だからこそ「コーティング」と「ティーチング」について深く知り、その違いについてを詳しく理解する事で適切な指導をすることに役立ててほしいと思います。
僕は仕事柄、教育の現場にいますが、よく「指導」するという言葉を耳にします。
サッカーの現場でも指導者という言葉はよく使われていますが、指導という言葉には大まかに分けて2種類あると思っています。
それは、「コーチング」と「ティーチング」の2種類です。
できるだけ良い教育をしていくためには、この「コーチング」と「ティーチング」について深く知る必要があります。
今日は、「コーチング」と「ティーチング」について深く考えてみたいと思います。
1.コーチング
コーチングでは「答えを与える」のではなく「答えを創り出す」サポートを行います。
この考え方は「答えはその人の中にある」というコーチングの原則に基づいています。
コーチングでは「答え」について、
「外から与えられた答えは情報」として、「自分の内にある答えを納得感」として位置付けており、 後者は自分の納得感を重視しています。
その為、コーチングとは「答えはその人の中にある」という原則のもと、
相手が状況に応じて自ら考え、行動した実感から学ぶことを支援し、
相手が本来持っている力や可能性を最大限に発揮できるようサポートするための コミュニケーション技術なのです。
もう少し噛み砕いて言うならば、
相手への問いかけを通して、その人自身が成長していく過程を支援する人材開発の一つです。
教師と生徒のように教えることによって成長を促すのではなく、
あくまでその人自身が持つ考えや視点に気づかせることで、自発的な成長を導いていくことが特徴です。
・「外から与えられた答えは情報」として、「自分の内にある答えを納得感」として位置付け
・相手への問いかけを通して、その人自身が成長していく過程を支援する人材開発の一つ
2.ティーチング
ティーチングは、いわゆる一般的な教育をイメージすると考えやすいです。
例えば、親・先生・管理職などの立場の人が、子・生徒・部下などを豊かな知識や経験に基づき、目標達成へと導くための指導方法です。
そのため、指示・命令型の答えを与えるコミュニケーションに陥る傾向があります。
噛み砕いて言うならば、知っている人が知らない人に教える、できる人ができない人に教える指導法です。
ティーチングは学習プロセスが明確で速く大勢の人に提供できる反面、
やり取りが一方通行になりやすく自主性や自分で考える力が育ちにくいというデメリットがあります。
・学習プロセスが明確で速く大勢の人に提供できる
・指示・命令型の答えを与えるコミュニケーションに陥る傾向がある
・やり取りが一方通行になりやすく自主性や自分で考える力が育ちにくい
コーチングとティーチングのどちらが良いか?
コーチングとティーチングの良し悪しに関しては、どちらにもメリットとデメリットがあるので時と場合によるとは思います。
社会人のように基本的にミスがあまり許されていない状況での社員育成であれば、
コーチングとティーチングは適切に使い分けを行うことがより大切になってくるでしょう。
しかし、生徒や育成年代の選手を育てるような立場だった場合、ティーチングよりも圧倒的にコーチングの能力が必要となります。
というのも、基本的に小学生や高校生までは失敗してもほとんど全ての事象で取り返しがつくことが多いので、基本的にリスクはありません。
そのような年代で、自分自身で考える力を身につけ、トライ&エラーを繰り返していきながら常にチャレンジしていくことが個人の能力を高める為に非常に大切です。
大人の場合、このような能力を身につけようと思っても環境が邪魔をして中々身につけたくても身につけられないというような現実があります。
だからこそ、小中高生のうちは自ら考え行動する力、いわゆる「自主性」や「主体性」を身につけていく必要があり、
その為に指導者は「コーチング」を深く理解して実践していくことが大切です。
まとめ
「コーチング」と「ティーチング」のちがいについて具体的にまとめてきました。
まとめでは、コーチングとティーチングのちがいについてかなり簡単にまとめていきたいと思います。
コーチング
※相手への問いかけを通して、その人自身が成長していく過程を支援する人材開発の一つ
※自ら答えを探す力が身につくが即効性はない
ティーチング
※知っている人が知らない人に教える、できる人ができない人に教える指導法
※ティーチングは学習プロセスが明確で速く大勢の人に提供できる反面、やり取りが一方通行になりやすく自主性や自分で考える力が育ちにくい
自分で判断する能力を身につける為には圧倒的に「コーチング」での指導法が大切ですが、考える為に必要な基本的な知識がなければ自ら考えることはできません。
そう考えると、どちらがいいとか悪いもなく、そこはタイミングによって使い分けていくべきだと思います。
サッカー指導への転用
最後にサッカー指導にフィードバックしていきたいと思います。
表現は間違っているかもしれませんが、サッカー選手はピッチに立つと孤独です。
チームで戦っているのですが、ボールは一つです。
なのでその一つのボールに対して22人それぞれの考えでゴールを目指さなければいけません。
そう考えると、基本的にピッチに立つと選手は孤独なのです。
その孤独を解消するために普段の練習の中で、共通意識を持てるように全員のアイデアを一致させていく訓練をしてたり、選手同士がお互いにコミュニケーションを取っていきます。
その訓練の中で、選手個人に対して指導者はどのような立場で選手を導いていくのかが非常に重要になってくるでしょう。
サッカーの指導現場において大切な事は選手が自ら考える能力です。
だからこそ、自分で考える能力は必ず養わなければなりません。
ここまで書けばもうわかると思いますが、
上記のような能力を養う為に必要なことが、コーチングです。
だからこそ、普段の指導現場でコーチングの要素を多く使ってトレーニングしていく必要があり、1から10まで全てを教えてしまってようなティーチング的指導方法はよくありません。
必ず、自らが考えて行うように仕向けていく必要があります。
ただし、自ら考えるためにはベースとなるサッカーの知識が必要です。そこを教える為にはティーチングの方が有効的です。
以上のことから、サッカーに関しては「ティーチング」よりも「コーチング」の方が重要ではありますが、「ティーチング」も「コーチング」も使うタイミングが重要だということです。
「ティーチング」と「コーチング」に関して深く理解してみなさんの今後の指導や考え方に少しでも役立ってくれたら嬉しいです!
現場からは以上でーす!